方式比較表:ディレイ方式 vs ロールバック方式(GGPOモデル)
格闘ゲームにおける通信対戦は、入力遅延を付加する「ディレイ方式」から、ローカル入力を即座に反映して後から予測補正を行う「ロールバック方式」へと進化しました。
| 評価項目 | ディレイ方式(Delay-Based) | ロールバック方式(Rollback Netcode) | 許容基準値・目安 |
|---|---|---|---|
| 入力遅延感 | Ping の上昇に比例して操作が重くなる | 常にオフライン同様の即時応答性を維持 | 遅延フレーム設定(通常 1〜2 フレーム) |
| パケットロスの症状 | 画面が完全停止・カクつきが発生 | 相手キャラクターの位置ワープや巻き戻り | ジッターが 15ms 超で頻発 |
| フレーム有利不利 | 両者完全同期で前進するためズレなし | 予測と実入力の差分をロールバックで再計算 | 同期不整合による Desync に注意 |
| CPU 処理負荷 | 非常に軽量(入力パケットのみ交換) | 高負荷(毎フレーム状態保存と再シミュレーション) | 状態復元を 2〜3ms 以内に完了する必要あり |
| 推奨通信環境 | ラグに鈍感なタイトルであれば許容 | 極めて安定したジッターフリー回線が必須 | 有線 LAN(Cat5e / Cat6)接続必須 |
同期ズレと巻き戻りワープの主な原因
- Wi-Fi 利用によるパケットジッター: 遅延が小刻みに乱高下すると、ロールバックエンジンが予測を頻繁に外して多フレーム巻き戻しが発生します。
- 決定論の破綻(ソフト非同期): 乱数シードの不整合や浮動小数点演算の誤差により、両者の画面で異なる勝敗判定が描画される現象です。
- 片側 60fps 割れによる一方的ロールバック: 相手 PC のスペック不足で 58fps 等に低下した場合、自身の PC が先走って過度なロールバックを被ります。
最適化チェックリスト
// 回線ジッターの測定スクリプト
$TargetHost = "1.1.1.1"
$PingResults = 1..20 | ForEach-Object {
(Test-Connection -ComputerName $TargetHost -Count 1).ResponseTime
}
$AvgPing = ($PingResults | Measure-Object -Average).Average
$Jitter = ($PingResults | Measure-Object -Maximum).Maximum - ($PingResults | Measure-Object -Minimum).Minimum
Write-Host "平均 Ping: $AvgPing ms | ジッター: $Jitter ms" -ForegroundColor Cyan
- 格闘ゲームでは必ず有線 LAN を使用してください。
- リフレッシュレートと垂直同期を 60.00Hz に完全固定します。
- Ping 100ms 超の遠距離対戦では、ゲーム内の「入力遅延(Input Delay)」を 1〜2 フレーム設定して画面揺れを防ぎます。