アーキテクチャ比較表:従来の 256MB 制限 vs Resizable BAR
従来の PCIe 規格では、CPU が GPU の VRAM にアクセスする際、256MB の BAR(Base Address Register)ウィンドウに分割して転送する必要がありました。Resizable BAR(AMD SAM)を有効化すると、VRAM 全域を 64bit アドレス空間へ一括マッピングし、テクスチャのストリーミング遅延を解消します。
| 指標 / サブシステム | 従来の 256MB 固定 BAR | Resizable BAR 有効時 | 動作要件・確認パス |
|---|---|---|---|
| VRAM 転送方式 | 細切れのリクエストを反復 | VRAM 全域へのダイレクトアクセス | BIOS の純 UEFI 起動(CSM 無効) |
| スタッター(描画引っかかり) | オープンワールド移動時に 1% Low が低下 | フレームタイムのスパイクを大幅低減 | 対応 CPU / チップセット(AMD 500 / Intel 300 以降) |
| ドライバーホワイトリスト | 非対応ゲームは従来モード | 動作確認済みタイトルのみ自動有効 | NVIDIA Inspector 等で手動強制可能 |
| 性能低下リスク | 安定した基準動作 | 一部の古いエンジンで 3% 程度の低下事例あり | タイトルごとにプロファイル切替可 |
| PCIe バス負荷 | バースト的な低スループット | 継続的な高速通信(PCIe 3.0 x16 以上推奨) | GPU-Z のバスインターフェース確認 |
BIOS の設定手順と前提条件
- ドライブ形式の確認(GPT 必須):
Get-Disk | Select-Object Number, FriendlyName, PartitionStylePartitionStyleがMBRの場合、mbr2gpt /convert /allowFullOSで GPT へ変換が必要です。 - BIOS 設定の変更:
- PC 起動時に
Delキーを連打して UEFI 画面を開きます。 CSM (Compatibility Support Module)を Disabled に設定。Above 4G Decodingを Enabled に設定。Re-Size BAR Supportを Auto または Enabled に設定。F10で保存して再起動します。
- PC 起動時に
有効化の検証
- NVIDIA コントロールパネル:
ヘルプ -> システム情報を開き、Resizable BAR の項目が「はい」になっているか確認します。
- デバイスマネージャー:
- GPU のプロパティ -> リソース タブを開き、「ラージ メモリの範囲 (Large Memory Range)」が存在すれば正常です。
ホワイトリスト外のゲームでの強制有効化
NVIDIA Profile Inspector を使用し、対象ゲームのプロファイルで以下の設定を変更します:
rbar - Feature-> 0x00000001 (Enabled)rbar - Options-> 0x00000001rbar - Size Limit-> 0x0000000040000000 設定反映後、1% Low フレームレートを測定して効果を検証してください。