診断マトリクス:テクスチャ圧縮形式・画質・VRAM消費量の比較
『Skyrim』や『Cyberpunk 2077』等にテクスチャMODを導入する際、安易に4Kや8Kのパックを導入した結果、16GBのVRAMを搭載した最新GPUでもカメラを回すたびに激しいカクつき(スタッター)が発生し、最終的にCTDすることがあります。非効率な非圧縮テクスチャやMipmapの欠落が、PCIe帯域とL2キャッシュを食い潰す真の原因です。
| テクスチャ圧縮規格 | 4x4ピクセルブロック容量 | 画質の劣化・アーティファクト | アルファ(透明度)の扱い | 最適なアセット用途 |
|---|---|---|---|---|
| 非圧縮(ARGB32 / R8G8B8A8) | 64バイト(無圧縮) | 劣化なし(オリジナル品質) | 8-bitの完全な透明度 | UIアイコン・フォントのみ(3Dテクスチャへの使用は厳禁) |
| DXT1 / BC1(旧世代方式) | 8バイト(極小) | 暗部やグラデーションに色むら | 1-bit(完全透明または不透明) | 透過のない地面や岩肌のディフューズマップ |
| DXT5 / BC3(前世代標準) | 16バイト | エッジ周辺にブロックノイズ | 補間付き8-bitアルファ | 草木・フェンス・ガラスなどの透過表現 |
| BC7(現行DirectX 11/12標準) | 16バイト | 非圧縮と肉眼では区別不能な高品位 | 高度な色とアルファの独立圧縮 | 現代のディフューズ・法線・PBRテクスチャにおける絶対的標準 |
Mipmap(ミップマップ)欠落の恐怖
MOD制作者がMipmapの生成を忘れたテクスチャを配布した場合:
- Mipmapとは、遠景用に段階的に縮小された画像データ(4096から1x1まで)のことです。
- Mipmapが無いと、画面上でわずか16ピクセルしか占めない遠くの樽を描画するためだけに、GPUは 4096×4096の巨大なテクスチャ全体をVRAMから読み込む 必要があります。
- これにより遠景がチカチカと激しく点滅(エイリアシング)するだけでなく、GPUのL2キャッシュが瞬時に溢れ、画面の激しい引っ掛かり(テクスチャスラッシング)を引き起こします。
実践的な最適化手順:Cathedral Assets Optimizer (CAO)
ステップ1:CAOによる一括変換
- Cathedral Assets Optimizer (CAO) を入手して起動します。
- 対象のMODフォルダを指定します。
- 「Textures」タブで以下を設定:
- Process Textures にチェック。
- Generate Mipmaps を必ずONにする。
- Compress Textures をONにし、形式に BC7 を選択。
- 最大解像度制限を
2048(2K)に設定(通常のプレイ視距離では4Kと見分けがつかず、VRAM消費を75%削減可能)。 - Run を押して一括最適化を実行します。