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Haiperの動画リペイントで被写体を置き換え・部分修正する方法

365Finds Editorial
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映像編集やVFX(視覚効果)の現場では、映像内の特定オブジェクトの差し替えや不要物の消去といった部分修正が日常的に発生します。従来、不要なロゴの除去、小道具の変更、衣装の質感修正などは、フレーム単位のロトスコープやプラナートラッキング、複雑な3D合成を駆使して膨大な工数を要していました。AI動画生成プラットフォーム「Haiper」は、Video-to-Videoをベースとした「動画リペイント(Repaint your Video)」機能と「領域調整(Vary Region)」マスクツールを提供しており、指定領域を自然言語プロンプトで再生成・置換することを可能にしています。

本記事では、映像クリエイターがHaiperを活用して動画内の被写体置換や局所的エレメント修正を行うための実践的な手順、プロンプトの構成技術、技術的限界、そしてポストプロダクションへの統合パイプラインを詳しく解説します。


Haiperの動画リペイントの仕組み

Haiperには主に4つの制作モードが用意されています。「テキストからの動画生成(Create Video With Text)」、「画像からの動画生成(Animate Your Image)」、「動画リペイント(Repaint Your Video)」、「動画延長(Extend Your Video)」です。

このうち「Repaint your Video」は、既存の動画クリップを入力データとして骨格や動きの基準を維持するVideo-to-Video拡散モデルです。さらに搭載されている Vary Region(領域調整) 機能により、高精度なインペインティング(部分再生成)が実現します:


実践ステップ:被写体の置換・部分修正ワークフロー

ステップ1:リペイント作業スペースへのアクセス

リペイントツールへは以下の2通りの方法でアクセスできます:

  1. 新規モード選択: Haiper Webアプリ(app.haiper.ai/creations)またはiOSアプリを開き、画面下部の「+」アイコン(Creation Mode)から Repaint your Video を選択します。編集対象の元動画ファイル(MP4またはMOV)をドラッグ&ドロップまたはファイル選択でアップロードします。
  2. 履歴からの直接編集: Haiper内で以前に生成したクリップを修正したい場合は、生成履歴やプレビュー画面上部の Edit / Repaint アイコンをクリックすることで、該当クリップを直接リペイントモードに読み込めます。

ステップ2:Vary Regionでマスク範囲を指定する

動画を読み込むと、クリップの先頭フレームがマスク編集キャンバスとして表示されます:

プロの知見:マスク境界は5%〜15%広めに塗る(パディング)
被写体の輪郭ギリギリを正確になぞるのではなく、対象物の外側をわずかに広めに覆うように塗布することが極めて重要です。余白を設けることで、拡散モデルが周囲の環境光、接地影の方向、隣接する素材テクスチャを正しく認識し、元映像と再生成領域の継ぎ目を滑らかに馴染ませることができます。

ステップ3:目的に合わせたプロンプトの設計

再生成される内容はプロンプトの指定によって決まります。目的に応じて以下のように記述します:

1. 被写体の置換(Object Replacement)

新しく配置したいオブジェクトの素材、形状、周囲の光との相互作用を明記します:

2. 衣装や属性の質感修正(Style & Element Modification)

被写体の形状や動きを活かしつつ、色や質感を変更します:

3. 不要物の消去(Clean Plate Inpainting)

不要な障害物や看板を消去したい場合、"remove the trash can"(ゴミ箱を消す)といった否定表現は避け、その場所に存在すべき背景を肯定文で記述します:

ステップ4:設定の確認と生成実行

プロンプト入力欄の横にある設定アイコンを開き、パラメータを確認します:


編集・VFXにおける技術的特性と注意点

HaiperのVary Regionは手作業のマスク作成コストを劇的に下げますが、商用制作においては以下の技術特性を理解しておく必要があります:

1. 先頭フレーム指定と時間的整合性(Temporal Coherence)

Vary Regionのマスク指定は最初のフレームで行われ、以降のフレームへの追従はモデル内部の時間的アテンション機構によって補間・推論されます。

2. 解像度と納品クオリティ

Haiper Video 2.xは標準で540pおよび720p出力に対応し、1080pへのEnhance(高画質化)機能が用意されています。4Kマスターなどを求められるハイエンド案件では、Haiperの出力を完成形とするのではなく、生成素材プレートとして編集ソフトに取り込み、アップスケールや部分合成を行う運用が基本となります。

3. クレジット消費と商用ライセンス


ポストプロダクション(NLE・合成ソフト)への統合フロー

DaVinci Resolve、Adobe Premiere Pro、After Effectsなどのツールと組み合わせることで、Haiperの成果物を最高品質に仕上げることができます:

  1. 修正箇所のサブクリップ化: タイムライン全体ではなく、修正が必要な2〜4秒の区間だけを前もって書き出し、Haiperにアップロードします(クレジット節約および時間的破綻の抑制)。
  2. レイヤー配置: 再生成されたクリップをタイムライン上で元の映像素材の直上トラックに配置し、タイムコードを正確に同期させます。
  3. エッジのフェザー合成(Garbage Matte): 合成ソフト上で、修正されたオブジェクトの周囲にぼかし(フェザー)を効かせたマスクを設定します。生成時にマスクを広めに取っていたため、フェザーマスクによって背景とのわずかな色調差が綺麗に馴染みます。
  4. グレイン・ノイズの整合(Grain Matching): AI生成領域はノイズが除去されたクリーンな状態になりがちです。元のカメラセンサーのノイズやフィルムグレイン(例:DaVinci ResolveのFilm Grainエフェクト)を合成レイヤーに適用し、質感を統一します。
  5. 最終カラーグレーディング: 合成レイヤーに対してブラックレベル、ハイライト、コントラストの微調整を行い、元映像の照明環境に完全に同調させます。

参考文献